木製品製造の仕事
取材協力ダイワ産業株式会社
木製品製造は、木材を主要な材料として製品を作る仕事です。
木製品製造の一番の特徴は金型が必要ないことです。金属やプラスチック製品などは金型が必要ですが、木製品の場合は、さまざまな機械とノウハウをもとに形を作り上げることができます。型が必要ない分、自由度が高く、さまざまな形状の加工ができます。そのため、一点もののオーダーメイドからノベルティなどの大量生産まで幅広く対応することができます。
木製品製造の一番の特徴は金型が必要ないことです。金属やプラスチック製品などは金型が必要ですが、木製品の場合は、さまざまな機械とノウハウをもとに形を作り上げることができます。型が必要ない分、自由度が高く、さまざまな形状の加工ができます。そのため、一点もののオーダーメイドからノベルティなどの大量生産まで幅広く対応することができます。
まな板づくりの流れ
工程1 材のカット
ここからは、木のまな板づくりについて紹介します。まずは材のカットです。
長い木材の節 のある部分をカットして、まな板の材料として使える部分を選別していきます。まな板は耐久性 や表面のなめらかさなどが求められます。そのため、「節 がない」「目が細かい」ひのきだけを使用しますが、そういった木材は値段が高いため、節 がある木材を製材所から購入し、節 をカットして使います。そうすることで、価格を抑えて無駄なく木材を使い切ることができるのです。
長い木材の
工程2 材の仕上げ
まな板の大きさに合わせて決まったサイズにカットします。その後、側面を刃物できれいに仕上げます。次の工程で、カットした板の側面を貼り合わせて1枚の板にするため、側面に凹凸 や削り残しがあったりすると、きちんと接着ができません。側面同士を隙間なく接着するために、接着部分をきれいに仕上げておく必要があるのです。
工程3 接着
まな板を作る際に一番重要なのが接着です。まな板は、水に濡れて乾いて、水に濡れて乾いて、を繰り返すという、かなり過酷な環境で使われます。このような環境では木材は変形しやすいので、使用中に接着部分が割れたり、隙間ができたりしないための加工が必要になります。側面の仕上げや、接着剤の量なども、長年の積み重ねによるノウハウと技術が必要です。
接着に使用する機械は高周波 接着装置です。使用する接着剤は水分が飛ぶと固まる性質があるため、接着剤をつけた板を並べ、プレスし、高周波 を当て水分を飛ばします。
接着に使用する機械は
工程4 成形・仕上げ加工
接着剤が固まれば、表面を削り、製品の寸法にカットをして、その後、製品に応じた加工を施します。角を丸く仕上げたり、薄いまな板であれば反 り防止加工を施したり、塗装を施したりと、製品によってさまざまな加工を行います。
良質なまな板に仕上げるために大切なことは、すべての工程で決まった品質、規格、基準を守ることです。お客様が使用する状態も含めて「品質」として考えることがプロの仕事。使い続けられるかどうかまで考えることが大切です。
最後は機械でカンナ仕上げを行い、焼印を押せばまな板の完成です。
良質なまな板に仕上げるために大切なことは、すべての工程で決まった品質、規格、基準を守ることです。お客様が使用する状態も含めて「品質」として考えることがプロの仕事。使い続けられるかどうかまで考えることが大切です。
最後は機械でカンナ仕上げを行い、焼印を押せばまな板の完成です。
さまざまな木製品
昔ながらの製品から新しい技術や加工を用いたものまで、業種・業界問わず木材が活用されています。
奈良県産ひのきでできた知育玩具 も開発されています。ひのきは柔らかく、軽い木なので、子どもでも安心して遊ばせることができます。また、ただ積んで遊ぶだけでなく、組み方次第で動物などのさまざまな形を作ることもでき、子どもの成長とともに長い期間使うことができる積み木です。そのアイデアや地域の木材を使っていることから、さまざまな賞を受賞しています。
木の自由度の高さを最大限に生かしたものづくりができるのが木製品製造の魅力。だからこそ、どんなジャンルや用途のものも作ることができるのです。
奈良県産ひのきでできた
木の自由度の高さを最大限に生かしたものづくりができるのが木製品製造の魅力。だからこそ、どんなジャンルや用途のものも作ることができるのです。
インタビュー
ダイワ産業株式会社
取締役工場長 中西 功さん
- 日々の仕事の中で、やりがいや喜びを感じる瞬間はどんなときですか?
- 新しい商品とか仕事をもらったときに、自分たちで一から作り方とかやり方を考え出して、それを形にして、みんなで作り上げて出荷までいけたときに、一番やりがいを感じます。
- 逆に、どんなときに難しさや大変さを感じますか?
- 初めて作る製品をできるだけ簡単に安全に早く高品質なものを作る方法を考えるのが難しいです。
ダイワ産業株式会社
専務取締役 中西 正智さん
- 木を使って製品をつくる良さとは何だと思いますか?また、奈良の木を使ったものづくりの魅力についても教えてください。
- まず、木製品というのは型がいらず、あらゆる形をわたしたちの手でゼロから作り出す、そういった良さっていうのはありますね。
特に奈良の木を使うと、木目 も細かくて木肌も美しいので、非常にいい製品になるというふうに感じています。
- 実際に木製品を利用されている方からは、どんな声を聞きますか?
- 例えば、まな板なんですけれども、木のまな板って、食材が滑りにくくて非常に切りやすく、そして包丁の刃を傷めないといった特徴を持っていますので、非常に使いやすいといった声をよく聞きますね。
- ずばり、木製品製造の魅力とは?
- アイデアしだいで、いろんなモノが作れますので、今までにない新しいモノを作って、それを世の中に発信する、そういったことが非常に楽しくて、魅力ある仕事だなと思っています。