吉野桧で作られた知育積み木『KIKKA』発売記念・体験イベントレポート!開発者と大人気保育士てぃ先生のインタビューと共にお届け!
「KIKKA」は、蝶やお花のような切り込みの入った独特な形が特徴的で「考える力」と「感じる力」を育む、知育積み木。奈良の熟練職人たちの手によって、吉野桧の原木から、ひとつひとつ丁寧に作り上げられ、高い品質と安全性、吉野桧の優しい手触りや爽やかな香り、美しい色味と木目が魅力です。
2024年6月1日、東京のシェアグリーン南青山にて「KIKKA」の発売記念イベントが開催されました。特別ゲストとして、大人気の現役保育士 てぃ先生が登壇。抽選で選ばれた親子10組が、てぃ先生のトークと「KIKKA」で遊ぶワークショップを楽しみました。
今回はそのイベントの様子や、イベントに登壇したてぃ先生と「KIKKA」開発者の株式会社ウインテック代表・松本健太郎さんへのインタビューをお届けします。
親子10組がてぃ先生と一緒にKIKKAを体験!
イベント開始前に展示されたKIKKAを嬉しそうに手にして遊ぶ子どもたち。
イベントはてぃ先生の手遊び歌からスタート。その後、てぃ先生が考える「考える力」と「感じる力」を育むコツをテーマにトークが展開されました。
てぃ先生によると、「考える力」や「感じる力」は何歳からでも養える力とのこと。そして、それらの力を育むために積み木はぴったりなおもちゃだと言います。
「『考える力』を養う前に、子どもは見たものをジャンル分けすることから学んでいきます。例えば緑色の電車と緑色の葉っぱを見て“色”という共通点を探し出したり、信号とボールを見て“丸い形”という共通点を見出したり。こういった遊びを繰り返すことで『考える力』に繋がっていくのですが、積み木遊びもジャンル分けの練習になります」
さらに、てぃ先生は 子どもに関わる大人が意識すべきことを次のように語ります。
「大事なのは、目の前にいる子を大人と同じように一人の人間として寄り添うことです。例えば子どもが何かを考えてそれについて話しているときに、大人がすぐに『違うよ』と言ったり、口を出したりしすぎず、見守ること。子どもの考えの芽を摘まないこと。まずは子どもの自由な発想を尊重することで、『考える力』と『感じる力』、ゆくゆくは『0から1を生み出す力』を養うことにつながるのではないでしょうか」
イベントに参加した保護者の方には日頃からてぃ先生のアドバイスを参考にする方も多く、みなさん真剣に聞き入っていました。
イベントに登場したてぃ先生。手あそび歌を歌い、子ども達を楽しませていた。
トークの後は、いよいよ親子でKIKKAを体験。
実際にKIKKAを手にした子ども達は、タワー状に積み上げたり、見本を参考にしながら椅子のような形を作ったり。兄弟2人分の積み木を組み合わせてより大きな作品に挑戦したり。思い思いの形を作った子どもたちが、「できた!」「てぃ先生、見て」と楽しそうに遊ぶ様子が見られました。
保護者の方々からは「今は色々なおもちゃがあるけれど、昔ながらの木のおもちゃでも、子どもたちはこんなに発想力豊かに遊ぶんですね」と驚く声も寄せられました。また、積み木の手触りや軽さを感じたり、匂いを嗅いだりと、吉野桧ならではの特徴に関心している様子でした。
子ども達一人一人の席に周り、積み木で遊ぶ様子を見守るてぃ先生。
子どもだけではなく、親御さんも気遣いながら話しかけていました。
お父さんとお母さんが見守る中、積み木で遊ぶ子ども。
楽しそうに遊ぶ姿が印象的でした。
イベント最後には全員で記念撮影。子ども達だけではなく、育てる側の親御さんも労わるてぃ先生との交流で参加者皆さんが笑顔になったイベントとなりました。
吉野桧で作られた知育積み木『KIKKA』発売記念・体験イベントレポート!開発者と大人気保育士てぃ先生のインタビューと共にお届け!
現役の保育士から見た吉野桧のおもちゃ
イベント終了後、てぃ先生にインタビューを実施。現役保育士として日々子どもに関わるてぃ先生の視点からKIKKAの魅力を語っていただきました。
――今回、KIKKAを実際に使用してみて、いかがでしたか?
積み木は世の中に色々なものが出ていますが、KIKKAは初めて手に取った瞬間、「軽っ!」とその軽さに驚きました。木のおもちゃなのでそれなりに重さがあるかなと思っていたのですが、軽くて、小さなお子さんでも遊びやすそうだと感じました。
それから、やはり一番魅力的だと思ったのは形状です。色々な場所に切り込みが入っていて、好きに組み合わせられる。こういった積み木は珍しいと思うので、いつもと違った楽しみ方ができていいなと思いました。
――KIKKAには吉野桧が使用されています。最近は電子玩具もたくさんありますが、その中で木のおもちゃならではの良さはありますか?
木は温かみのある手触りや、柔らかさがあるので触っていて安心感があるのが良いところだと思います。また、吉野桧ならではの魅力かもしれないと思ったのが、香りです。まずKIKKAの箱を開けたときに、爽やかないい香りが漂ってきたんですよね。
特に小さなお子さんは五感が育つ期間で、色々なものに触れることで脳や身体の発達が促されます。そういうなかで、吉野桧のような木でできたおもちゃに触れるのは良い経験になります。
もちろん、他の素材が悪いというわけではなく、プラスチックや金属のおもちゃなど色々な素材に触れることが子どもにとっては大切なんじゃないかなと思います。
――KIKKAは「考える力」と「感じる力」を育む積み木として開発されました。ワークショップで子どもたちの様子を見て、気づいたことはありましたか?
それぞれのお子さんが発想力を活かして、できる限りの工夫をしながら遊んでいるのがよくわかりました。KIKKAは形状が独特なので、初めて見る形状に戸惑っている子も多くいましたが、なんとか慣れようとしていましたね。戸惑いというのは良い意味では期待、「何か楽しそうなことが始まるぞ」という気持ちの現れとも言える。「どう遊んだら良いのかわからない」という状態から、だんだん周りを観察して、自分なりの遊び方を始めていたので、この短い時間でもそれぞれ力を伸ばす時間になっていたのではと思います。
――今後、子どもたちにKIKKAをどんな風に使ってほしいとお考えですか?
AIやロボットの活躍が広がっていく中で、人間ができる仕事って変わっていくと思うんですよね。でも、今の段階では、0から1を生み出す考える力、発想力はまだ人間の方が優れていると思います。KIKKAのような積み木はそういった力を醸成してくれるもの。子どもたちには、この積み木での遊びを通して、何かを創ったり考えたりすることの楽しさを知ってもらえたら嬉しいです。
吉野桧で作られた知育積み木『KIKKA』発売記念・体験イベントレポート!開発者と大人気保育士てぃ先生のインタビューと共にお届け!
KIKKA開発者が語る吉野桧の魅力とおもちゃに込めた想い
KIKKAは、株式会社ウインテック代表・松本健太郎さんの熱い想いが込められた商品でもあります。最後に、開発者である松本さんからKIKKAに込められた想いをお話しいただきました。
――KIKKAが生まれた経緯を教えてください。
きっかけは1年程前に私が吉野桧という素材に出合ったことです。
それまで、吉野桧のことは知らなかったのですが、インターネットで調べてみたら吉野林業の歴史や健康効果などすごい木材だということがわかりました。そこで、もっと吉野桧について知ろうと、当時の奈良県奈良の木ブランド課(現在の県産材利用推進課)へ電話をして「吉野桧を使って何か作りたいんです!」と問い合わせたのが始まりです。
その時のご担当者さんが協力的でKIKKAを作るために必要な情報や人脈など、色々とサポートしていただきました。最初は何もないゼロからのスタートだったので、当時の奈良の木ブランド課の協力があったから実現したと言っても過言ではありません。
吉野桧で何か作ろうと思ったもう一つの理由に、日本の林業の衰退があります。本当に深刻な状況。人間と自然とのバランスが崩れたことによって起きている獣害や、日本産の木材は流通経路が確立していないため外国産に押されていることなどが要因として考えられています。
そこで、日本の木材を使うことで林業を活性化し、子ども達に豊かな自然を残したい、それなら未来を担う子どもたちが使うおもちゃにしたら良いのではないかと考えました。そうして生まれたのがKIKKAです。
――吉野桧のどんなところに魅力を感じられていますか?
木目の美しさと温かさ、香りに魅力を感じます。てぃ先生もおっしゃるように、子どもたちの五感に良い影響を与えられる素材だと思います。また、吉野桧は木材の中では柔らかい素材なので、子どもが使っても怪我のリスクを抑えられることも安心だと思います。
――KIKKAの製造にあたって、どんなところを工夫しましたか?
特にこだわったのは形です。様々な積み方ができるように、緻密に設計して細かく調整しています。ここまで精度の高いものが作れたのは、吉野桧の素材の良さと、奈良の熟練職人の高い加工技術のおかげです。向きを変えるだけで安定したりしっかり組み合わさったりするので、子どもたちが集中して遊んでくれるんじゃないかなと思います。
――KIKKAを作るにあたり、吉野町の製材所や原木市場を訪れたそうですね。実際に吉野を訪れてみてどんな印象を持たれましたか?
積み木は1人では作れません。木を伐ることも、製材することも、加工することも林業・木材産業に携わる方々の協力あってこそです。今回、KIKKAに使用する木材は、奈良の吉野町で原木から買い付け、製材所で挽いてもらい、加工してもらっています。
吉野町を訪れて一番印象的だったのは製材所ですね。木を挽いてもらうときに木の香りがすごかった。吉野町には製材所がたくさんあるので、町全体が、桧の香りに包まれていて驚きました。まだ乾いていない、瑞々しい桧の香りに癒されましたね。
それから、これまで、時間が経つにつれて木の色が変化するのは日焼けによるものだと思っていたのですが、製材所の方に木の油分がだんだん染み出してくるから色が変わるのだと教えていただきました。吉野桧もだんだんと木の色が落ち着いて艶が出てきます。子ども達にはKIKKAが艶々に光るまで長く大切にしてもらえたら嬉しいですね。
――これからKIKKAを使う、子どもたちや保護者の方々に向けてメッセージをお願いします。
お子さんたちには、いくら失敗しても良いからやりたいようにやってほしいです。チャレンジしない人が、その先の成功にたどり着くわけないんですから。失敗はチャレンジした証拠です。
KIKKAは、そんなチャレンジ精神も育ててくれる積み木だと思っています。KIKKAで遊ぶうちに、色々な工夫をして次どうしたらうまくいくのかを自分で考える癖がつきます。SNSの動画を見て遊ぶのも良いですが、それらだけでは受動的になりがちです。自分で考えたり自分でやってみたりする機会を作るのにKIKKAを活かしていただけたらと思います。
子どもの発育において、「考える力」や「感じる力」を育むことは非常に重要です。てぃ先生と松本さんが語るように、吉野桧を使ったKIKKAはそのような力を育むのにぴったりのおもちゃと言えるのではないでしょうか。
また、松本さんがおっしゃるように、日本の美しい自然を守り、次の世代に残していくことも大切です。吉野桧をはじめとする国産の木を使ったおもちゃが増えることは、日本の林業を元気にし、豊かな自然を守ることにも繋がるのではないでしょうか。未来の子ども達に豊かな自然を残すためにも、今後もKIKKAをはじめとする木のおもちゃの活用が広がることが期待されます。
INFORMATION
KIKKAホームページ | https://manimani-official.com/ |
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https://www.instagram.com/manimani.ofcl/ |
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