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三⼾なつめさんが体験する“⽊のある暮らし”―― 吉野杉の家で『よしのウッドフェス 2025』で出合ったアイテムを楽しむ

2025.11.21(更新日)

三⼾なつめさんが体験する“⽊のある暮らし”―― 吉野杉の家で『よしのウッドフェス 2025』で出合ったアイテムを楽しむ

晴れ間が少し見える秋空の週末、2025年10月11日(土)と12日(日)に“木のまち吉野”で開催された『よしのウッドフェス2025』。今年で4回目となる木のお祭りに、奈良県出身の三戸なつめさんが初参加されました。フェス2日目を朝から楽しむために、前日の夜には吉野町を訪れ、「吉野杉の家」に宿泊。大人になってから初めての吉野を満喫されたとのこと。

今回は、「吉野材を知るほど興味が沸きます」と話す三戸さんが、木工品販売や木工体験・ワークショップ、飲食ブースなどが並ぶフェスのメイン会場で出合った、“日々の生活に取り入れたくなる木のアイテム”を紹介。吉野桧や吉野杉を使ったさまざまなプロダクトの中から、よりすぐりのものを紹介します。

吉野材を体感できる施設「吉野杉の家」

まずは、三戸さんが宿泊をした「吉野杉の家」を紹介します。吉野川沿いに建つこの施設は、吉野材の良さを体感できる、地域のコミュニティスペース兼ゲストハウス。東京を拠点に活躍する建築家・長谷川豪さんによる設計です。現在は、「吉野と暮らす会」が運営管理を行い、地域の人々が交代でホストを務めています。

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吉野杉の家

2階建ての木の家は、吉野の職人の手により造られています。すべて吉野杉で構成された1階には、長さ7mもの1枚板のテーブルのほかに、水回りが隠し部屋のように配置されています。また薄い板を使った天井ライトがほんのり明るく、カーテンがない開放感も特長です。

2階は吉野桧を使用。階段を上がると香りの違いを実感します。爽快な朝の光が差し込む「日の出の部屋」と、静かなくつろぎの時間に寄り添う「日の入りの部屋」があり、窓は各部屋1か所。でも日中はとても明るく、夜はライトセラピーをテーマに制作をする「あかり工房吉野」の照明で、落ち着いた時間が過ごせます。

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日の出の部屋

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日の入りの部屋

「吉野に到着したのが夜だったのですが、吉野杉の家を目指して歩いていると、暗い中にポッと明るいオレンジ色の光が見えて、蛍みたいで素敵でした。『目的地はあそこだ~』って、冒険気分で歩いていって到着。中に入ると、10年ほど経っているのに吉野杉ってキレイなんだなと。何より木の香りで、東京から移動した疲れも吹き飛び、肩の力が抜けて癒やされました。

チェックイン時に吉野町のホストの方がいらして、丁寧に説明をしてくださったのも新鮮でした。宿の2階は三角屋根のデザインで、吉野桧に囲まれるように寝ました。遠くに鳥の声なのか野生の動物の声が聞こえてきたのも、自然の中にいる感覚で気持ちよく眠れましたよ。

朝は自然光で目覚めて、吉野川の流れや山々が見えて驚きました。家の中を見回して気づいたのが、朝と夜だと木の印象が違ったこと。夜は木に包まれる安心感で温かい気持ちになれました。朝は木目が見えて、その美しさに改めて感動しました。もっと吉野杉や吉野桧のことが知りたいと思った瞬間です」

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2025.11.21(更新日)

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『よしのウッドフェス2025』で見つけた生活に取り入れたい木のアイテム

木のある暮らしの魅力をさまざまな切り口から体験できるイベント『よしのウッドフェス2025』。メイン会場・吉野貯木場では、芝生のある広場に日替わりで約50の出店が並び、そのうちの半分以上は木にまつわる体験や木製アイテムを扱っていました。

イベントで初めて知るアイテムも多数ある中、三戸さんが出会った4つを紹介します。

①発酵温浴nifu
 「天然精油アロマミスト」/「Hinoki Knot aroma rollon」

奈良・吉野で、利用価値が見いだされずに放置されている吉野桧を温浴用のヒノキパウダーなどへと加工し、その恵みを無駄なく活かす取り組みを行うブランド「nifu」。今回は、その吉野桧の精油をベースに作られた、天然精油アロマミストとロールオンアロマを紹介します。

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「どれも吉野桧が入っているので心落ち着く香りです。[sleep]は、シダーウッドヴァージニアやカルダモンなどが入っているからか、少し異国な感じですね。[mezame]は、グレープフルーツのせいか目覚める感じがします。[itoma]は、自然の中で過ごす夜を思わせる奥行きと温かみのある感じ。一番好きなのは、お出かけに甘い香りをつけたい時に良さそうな[yuragi]か、爽やかな感じがする[meditation]か、迷うところです。ロールオンも気分転換をしたい時に良さそう。高樹齢の桧の“Kont(=節)”から抽出した希少な精油で保湿力があるらしく、カバンに入れておくといいですね」

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INFORMATION

発酵温浴nifu

URL https://nifu.jp/

②家具工房PROP
 「ひのきと杉のスマホスピーカー」

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「吉野貯木」と呼ばれる製材団地の中にあるオーダーメイド家具工房「PROP」。木製家具の他に雑貨も扱い、吉野桧と吉野杉を使うスマホ専用スピーカーを制作しています。人の声の周波数に共鳴するように設計されており、ボーカルの声が際立つ構造。木のぬくもりを感じるような、やさしい音が楽しめます。

「デザインは本をイメージされていて、天板の吉野桧が表紙で、側面の吉野杉による木目をページに見立てているそうでとても素敵。電源や電池は不要で地球にも優しく、軽くてどこでも持ち運べるので、ピクニックなどで自分の好きな空間を作るのに良さそうです」

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INFORMATION

PROP

URL https://prop-furniture.com/

③ ⽊の⾳lab KIWAMI
 「カリンバ」

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自由なリズムや音の響き合いを大切にする、木の楽器作製家「⽊の⾳lab KIWAMI」。吉野杉を用いたオリジナル木製楽器や、木の楽器DIYキット「ガッキット」シリーズなど、手づくりで音を楽しむアイテムを手がけています。今回はその「ガッキット」シリーズから「カリンバ」を紹介。鍵盤には竹を使い、ボディ部分は杉を中心に木材を組み合わせたキットです。

カリンバを楽しみながら、音階を探し当てて曲を弾き出す三戸さん。

「軽やかで温かみのある音がします。40分ほどで作れる楽器のキットとのことですが、自分で作ると愛着が沸きそう。鍵盤の長さを変えると、オリジナルの音階ができるのも遊び感覚でいいし、ボディも絵を描いたり色を塗ったりするといいかも。疲れた日にカリンバをポロポロ弾くと元気になれそうです」

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INFORMATION

⽊の⾳lab KIWAMI

URL https://www.kiwami-lab.com/

④ 縁樹の⽷
 「樹木布ウェア(カーディガン)」/「樹木布スカーフ」

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吉野の木とそこに宿る物語を紡いだ「樹木布・吉野山」シリーズから2点。「森をまとう。新しい木のぬくもり」をコンセプトに、独特の素材感や風合い、木のぬくもりや自然とのつながりを感じる樹木布を使ったアイテムです。独自の技術で、吉野山の木や木工場などの端材から繊維を取り出し、糸を紡ぎ、職人により織り上げ、手編みされています。

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日本の技術、職人の素晴らしさを感じるという三戸さん。

「カーディガンもスカーフも木の素材なんですね!爽やかな着心地で、ふんわり木をまとう感覚です。天然素材ですから肌が弱い方にも良いと聞きました。吸湿速乾性と消臭性にも優れているそうで、洗濯の回数を重ねても毛羽立ちがしづらいのも魅力ですね。土に還ってまた自然とつながるような服って良いですね」

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INFORMATION

縁樹の⽷

URL https://www.enginoito.com/

吉野杉の家での滞在と『よしのウッドフェス2025』の体験を通して、三戸さんは「吉野杉や吉野桧をもっと知って、生活に取り入れる人が増えたら良いなと思います」と一言。自宅で大切に使う木箱をお持ちのようで「お気に入りの木のアイテムを部屋に取り入れると、ワンランク上の豊かな生活をしている気分になる」とのこと。

奈良の木が持つ温もり、香り、リラックス効果といった魅力は、日々の暮らしに溶け込み、気づけば豊かさを感じさせてくれる存在となります。そんな奈良の木アイテムで、暮らしに彩りを添えてみませんか?

INFORMATION

吉野杉の家

住所 〒639-3113 奈良県吉野郡吉野町飯貝624
URL https://www.yoshinocedarhouse.jp/

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